暮らしを左右する「窓」の考え方
家の快適性に欠かせない、外と中をつなぐ重要な要素である「窓」。
防犯性やデザインにも大きく関係するため、配置はもちろんのことプライバシーの確保や窓の種類、外からの視線など考えることはたくさんあります。
そこで今回は、家づくりで参考にしていただきたい窓の考え方や種類などをご紹介します。
配置
「窓」には断熱・採光・換気・眺望・防犯・デザインなど、多くの役割があります。
窓のとり方ひとつで家の風の流れや明るさが変わるため、計画的に配置することがより快適な住まいの実現につながるのです。
そこで、間取りを決める際に考えておきたいポイントはこちら。
(1)通風
自然の風が窓から窓へとスムーズに通り抜ける「風の通り道」を意識しましょう。
1つの部屋に、できるだけ距離を離した2つの窓が向かい合う配置だと、部屋の空気を大きく循環させることができます。
(2)プライバシー
大きくゆとりのある窓はとても開放的ですが、その一方で近隣環境を考えた時にプライバシーの不安を感じることも少なくないのでは。
その場合は高い位置に広い「高窓」を設置する方法があります。
外からの目線も気にならず、光も十分に取り入れることができますよ。
そうした「高窓」には眺望性も確保しつつ、遮熱効果の優れたシルバースクリーンがおすすめです。
(3)透明ガラスと型ガラス
窓を決めるときは、ガラスの種類も決めなければいけません。
透明ガラスはその名の通り透明で、型ガラスは表面が凸凹していて外側が見えにくくなっているガラスのこと。
そのため外が見たい窓には透明ガラス、視線が気になる窓は型ガラスという使い分けが基本。
配置を元に上手にガラスを選んで、メリハリのある家を目指しましょう!
窓の種類
窓と一口に言っても、その種類は多種多様。
ここではまず基本的な窓を3つご紹介します。
【引き違い窓】
一般的によく用いられる、2枚の窓ガラスを左右に引いて開閉できるタイプ。
省スペースで開ける幅も自由に調整できるのがメリットですが、気密性は低く外側の掃除がしにくいのがデメリットです。
【すべり出し窓】
縦と横の2種類があり、外側に開いて開閉するタイプ。
洗練されたデザインと気密性の高さが特徴で、通気性もよく効率的に換気を行えます。
ただ風にあたる面積が広いため強風の際は注意が必要で、縦すべり出し窓は開ける時に転落の危険があるため子供部屋には向きません。
【FIX窓】
ガラスがはめこまれているため開閉できないタイプ。
採光を目的とした窓で、吹き抜けの2階部分や玄関などに取り付けることが多いです。
防犯性も兼ね備えていますが、通風性がないのがデメリットと言えます。
採光の方角
窓は太陽と密接に関係しているので、東西南北の方位も念頭に入れておきましょう。
特に北と南は真逆の性質なので、間取りに大きく関係します。
【北側】やわらかな光が取り込める
北側は直射日光こそないものの、影ができにくく一日中安定した光が降り注ぎます。
そのため天窓などを配置するとやわらかな光を取り込めるので、書斎や勉強部屋など、落ち着いて作業に取り組みたい場所がおすすめです。
【南側】最も多くの光を取り込める
最も効率よく採光を確保できる南側。
一般的に家族がくつろぐリビングをつくり、窓を大きくしたいと望む方も多いです。
もしウッドデッキなどを設ける場合は、床がフラットで行き来しやすく手入れも楽な「掃き出し窓」がおすすめです。
安心安全な暮らしを実現する窓用シャッター
窓の配置場所によっては、セキュリティ面に不安を感じるかもしれません。
そこで検討していただきたいのは「窓用シャッター」。
手動タイプと電動タイプの2種類あり、デザイン面でも優れた製品も増えています。
設置コストがかかるのが難点ですが、外部からの侵入を防げるため防犯と防災だけでなく、夜間の遮光遮音に役立ちます。
ムダな窓をつけない
ここまで通気性や採光などいろんなお話をしましたが、土地やライフスタイルによってはあえて窓を少なくするのも一つの手です。
近年はプライバシーや防犯面を考えて窓が少ない家も増えてきました。
道路に面した場所には窓を設けず、中庭などに配置することで光を取り入れ風の通り道をつくるというケースもあります。
窓が少ないと壁のスペースも増えるため、家具の配置もしやすくなります。
ムダな窓をつけないことで、すっきりとした空間を得られますよ。
窓でつくる印象的な空間。
いかがでしたか?ライフスタイルや目的に合った窓を作ることは、快適な生活につながります。
しかし土地や建物の構造、間取りによっても左右されますので、無駄なく最適な配置になるようにしっかりとプロに相談することが大切です。
トータテハウジングでは、豊富な経験から、理想の家づくりのサポートをさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください!